「プロパンガス料金が高いので、都市ガスへ変更できないかな?」
「自宅の前まで都市ガスの管が来ていれば、すぐ切り替えられる?」
「都市ガスに変更するには、どんな工事が必要で、費用はいくらくらいかかる?」
現在プロパンガスを利用している方の中には、このような疑問を持つ方もいるでしょう。
結論からいうと、プロパンガスから都市ガスへ変更できるかどうかは、都市ガスの供給エリア、近くの導管、敷地・建物の条件、必要な工事、現在のLPガス契約などを確認して判断する必要があります。
都市ガスの供給区域に入っているだけで、すべての住宅がそのまま都市ガスへ切り替えられるわけではありません。
道路に都市ガスの導管があっても、ほかの埋設物や敷地の状況などによって引き込みが難しい場合があります。
また、プロパンガスと都市ガスではガスの性質も異なるため、宅地内の配管や給湯器・ガスコンロなどの確認も必要です。
そのため、都市ガスへの切り替えは、単に「都市ガス会社へ申し込めば終わり」というものではありません。
まずは次の順番で確認していきましょう。
↓
近くの導管・引込可能性を確認
↓
敷地・建物の工事条件を確認
↓
配管・ガス機器を確認
↓
現在のプロパンガス契約・設備を確認
↓
工事内容と費用を見積もって比較
この記事では、プロパンガスから都市ガスへ切り替えるための条件、必要になる工事、費用を確認するときのポイントを初心者にも分かりやすく解説します。
なお、都市ガスへの変更が難しかった場合でも、条件によっては現在のプロパンガス会社そのものを見直せる可能性があります。その方法についても後半で紹介します。
プロパンガスから都市ガスへ切り替えできる?

プロパンガスから都市ガスへ切り替えられる可能性があるのは、都市ガスを利用できる地域で、道路から敷地・建物まで必要なガス管を引き込み、都市ガスを使える設備を整えられる場合です。
ただし、「都市ガスの供給エリア内だから利用できる」とは限りません。
都市ガスは道路などに設置された導管を通じて各住宅へ供給されるため、その住宅まで実際にガス管を引き込めるかどうかを確認する必要があります。
まず都市ガスの供給エリアを確認する
最初に確認したいのは、自宅が都市ガスの供給対象となる地域にあるかどうかです。
都市ガスは全国すべての地域で利用できるわけではありません。
都市ガスの導管網が整備されている地域を中心に供給されているため、まず対象地域の一般ガス導管事業者や都市ガス事業者の公式情報で確認しましょう。
ここで注意したいのは、供給区域の確認と、自宅へ実際に引き込めるかどうかの確認は別ということです。
近くまで都市ガス管が来ているか確認する
次に、自宅の近くまで都市ガスの導管が敷設されているかを確認します。
都市ガスは、道路内などに敷設された本管から住宅側へガス管を引き込んで使用します。
そのため、近くに利用できる導管がない場合は、新たな本管工事などが必要になる可能性があります。
一方で、自宅の前にガス管があるように見えても、それだけで必ず引き込めるとは限りません。
道路内には上下水道、電気、通信設備など、ガス管以外の設備も埋設されています。こうした設備との位置関係などによっては、引込工事が難しい場合もあります。
正確な状況は、対象地域の一般ガス導管事業者などへ住所を伝えて確認する必要があります。
建物まで引き込みできるか確認する
道路側の導管が利用できても、次に敷地内へガス管を引き込めるかを確認します。
例えば、
- 道路から建物までの距離
- 敷地内の配管ルート
- 既存の建物や外構
- ほかの埋設配管や設備
- ガスメーターを設置できる場所
などによって工事内容は変わります。
そのため、「家の前に都市ガス管がある=簡単な工事で利用できる」とは限りません。
最終的には現地調査を受け、引き込み方法と必要な工事を確認することが重要です。
プロパンガスから都市ガスへ切り替える主な条件
都市ガスへの切り替えを検討するときは、一つの条件だけではなく、複数の条件を順番に確認します。
| 確認項目 | 確認すること |
|---|---|
| 供給エリア | 都市ガスを利用できる地域か |
| 道路側の導管 | 利用できるガス管が近くまで来ているか |
| 引込条件 | 道路から敷地へガス管を引き込めるか |
| 宅地内配管 | 都市ガス用として必要な配管を施工できるか |
| ガス機器 | 現在の給湯器・コンロなどを都市ガス用に対応できるか |
| 現在のLPガス契約 | 設備・配管・解約などの条件を確認する |
条件の一部だけを見て判断するのではなく、「導管」「建物」「設備」「現在の契約」まで一つずつ確認することが大切です。
プロパンガスから都市ガスへの切り替えで必要になる工事

都市ガスは、道路側の導管から敷地内へガス管を引き込み、建物内の配管を通してガス機器へ供給します。
イメージすると、次のような流れです。
↓
敷地への引込管
↓
ガスメーター
↓
宅地内・建物内のガス配管
↓
給湯器・ガスコンロなど
ただし、実際の施工範囲や費用負担は、地域、導管事業者、敷地の状況、工事内容などによって異なります。
敷地へのガス管の引き込み
まず、道路側の都市ガス導管から敷地へガス管を引き込みます。
近くまで利用できる導管が来ていない場合は、本管を延長する工事が必要になることがあります。
一方、前面道路に利用可能な本管がある場合でも、引込ルートや道路内の設備状況などによって施工条件が変わります。
道路部分の工事については、一般ガス導管事業者が関係します。
2017年の都市ガス小売全面自由化後も、ガスを販売する小売事業者と、地域の導管を管理する事業者は役割が分かれています。
建物内のガス配管
敷地内へ都市ガスを引き込んだ後は、住宅内のガス機器へ接続するための配管を確認します。
現在プロパンガスで使用している配管を、そのまま都市ガスにも利用できるとは限りません。
LPガスと都市ガスでは供給するガスの性質や必要なガス量などが異なるため、配管の口径や状態によっては交換が必要になる場合があります。
一方で、条件によっては既存配管を利用できる場合もあります。
そのため、配管についても現地調査で確認してもらいましょう。
ガス機器の確認・交換
プロパンガスと都市ガスではガスの種類が異なるため、給湯器やガスコンロなども確認が必要です。
現在の機器によっては、都市ガス用の部品へ交換することで利用できるケースがあります。
一方で、対応する部品がない機器や古い機器などでは、都市ガス用機器への交換が必要になることもあります。
「現在の給湯器やコンロは全部交換になる」とも、「必ずそのまま使える」とも一律にはいえません。
使用している機器の型式などを確認し、都市ガス事業者や工事担当者へ確認してください。
プロパンガスから都市ガスへの切り替え費用はどのくらい?

都市ガスへの変更費用について、「○万円程度が相場」と一律に判断することはおすすめできません。
必要になる工事が住宅ごとに大きく異なるためです。
費用に影響しやすいのは、例えば次のような条件です。
- 前面道路に利用できる都市ガス管があるか
- 本管を延長する必要があるか
- 道路から建物までの距離
- 敷地内の配管ルート
- 現在の配管を利用できるか
- ガスメーターの設置条件
- 給湯器やガスコンロの部品交換が可能か
- ガス機器そのものの交換が必要か
宅地内の配管工事やガス機器工事は、配管の状態や機器の種類などによって内容が変わります。
また、前面道路に利用できる本管がある場合と、新たな本管工事が必要になる場合では条件が大きく異なる可能性があります。
そのため、具体的な費用を知りたい場合は、対象地域の都市ガス事業者・一般ガス導管事業者などへ相談し、現地調査と見積もりを取ることが大切です。
都市ガスへ変更した後のガス料金だけを見るのではなく、引込工事、宅地内配管、ガス機器などに必要な初期費用も含めて考えることが大切です。
プロパンガスの設備や契約も確認する
都市ガスへの工事条件と同じくらい重要なのが、現在利用しているプロパンガスの契約と設備です。
都市ガスへの変更を決める前に、現在のLPガス会社との契約書などを確認してください。
特に確認したいのは、
- 現在の契約者
- 契約期間
- 解約に関する条件
- 配管の所有関係
- 設備貸与に関する取り決め
- 給湯器などの設備の所有者
- 契約終了時の設備の扱い
などです。
過去のLPガスでは、配管や給湯器などについてLPガス会社が費用を負担し、契約上の取り決めを設けているケースもありました。
近年はLPガスの商慣行是正が進められており、2024年から2025年にかけて、過大な利益供与の制限や三部料金制、設備費用のLPガス料金への計上に関する新しいルールが施行されています。
ただし、「設備がガス会社所有なら必ず違約金が発生する」「給湯器があるから都市ガスへ変更できない」と判断することはできません。
契約した時期や契約内容、設備の所有関係によって対応が異なるため、実際の書面を確認しましょう。
プロパンガス会社を変更するときの契約・設備確認については、「戸建てでプロパンガス会社を見直すには?変更前に確認したいポイント」も参考になります。
都市ガスへ変更するメリット・デメリット
都市ガスへ変更できると分かっても、すぐに「都市ガスへ変更したほうがよい」とは限りません。
メリットと注意点を両方確認して、自宅の条件で判断しましょう。
都市ガスへ変更するメリット
考えられるメリットとしては、次のようなものがあります。
- ボンベによる供給ではないため、住宅にLPガス容器を設置する必要がなくなる
- 利用できる地域では複数のガス小売事業者から契約先を選べる場合がある
- 料金プランを比較して、現在のガス料金を見直せる可能性がある
- リフォームや建替えなどと合わせて設備を見直せる場合がある
都市ガスは2017年4月に小売全面自由化されています。
ただし、利用できる小売事業者や料金プランは地域によって異なります。
都市ガスへ変更するときのデメリット・注意点
一方で、次のような点も確認が必要です。
- 都市ガス導管が利用できない地域では変更できない
- 引込工事や宅地内配管工事が必要になる場合がある
- ガス機器の部品交換・買い替えが必要になる場合がある
- 初期費用が発生する可能性がある
- 現在のLPガス契約や設備の確認が必要
また、LPガスは各住宅の近くに容器を設置して供給する分散型の仕組みであり、都市ガスの導管供給とは災害時の供給・復旧方法にも違いがあります。
どちらかがすべての面で優れているということではなく、住宅の立地や利用状況によって特徴が異なります。
都市ガスへ変更できない場合はどうする?

都市ガスへの切り替えを調べた結果、
- 供給エリア外だった
- 近くに利用できる導管がなかった
- 引込工事が難しかった
- 工事費用と料金差を比較するとメリットが小さかった
などの理由で、都市ガスへの変更を見送ることもあります。
しかし、都市ガスへ変更できないからといって、現在のプロパンガス会社をそのまま利用し続けるしかないとは限りません。
まず現在のプロパンガスについて、
↓
基本料金・従量料金・設備料金を確認
↓
地域の価格情報と比較
↓
現在の契約・設備を確認
↓
必要に応じて他のLPガス会社と比較
という順番で見直す方法があります。
特に持ち家の戸建て住宅では、現在の契約や設備などの条件を確認したうえで、別のLPガス会社を検討できるケースがあります。
詳しくは、「プロパンガス会社は変更できる?切替の仕組み・流れ・注意点をわかりやすく解説」や「プロパンガス会社を変更する流れ|切替手続きと確認ポイント」を参考にしてください。
一方、賃貸住宅、集合住宅、特殊な供給形態、設備契約がある住宅などでは事情が異なるため、「プロパンガスなら必ず自由に変更できる」と考えないようにしましょう。
都市ガスとプロパンガス会社変更はどちらを選ぶ?
「都市ガスへ変更する」と「現在とは別のプロパンガス会社へ変更する」は、同じガス料金の見直しでも内容が大きく異なります。
どちらが適しているかは、自宅の条件によって変わります。
| 比較項目 | 都市ガスへ変更 | LPガス会社を変更 |
|---|---|---|
| 利用できる地域 | 導管を利用できる地域に限られる | LPガス事業者の供給可能エリアによる |
| 工事 | 引込・配管・機器工事などが必要になる場合がある | 供給設備の切替などが必要になる場合がある |
| 初期負担 | 工事・機器等の費用が発生する可能性 | 現在の契約・設備条件による |
| 会社選択 | 地域で利用できるガス小売事業者から選択 | 供給可能なLPガス会社から比較 |
| 料金確認 | 都市ガスの料金プランと使用条件を確認 | 基本料金・従量料金・改定条件などを確認 |
| 設備確認 | 配管と都市ガス対応機器を確認 | 現在のLPガス設備・所有関係を確認 |
| 変更までの手間 | 現地調査・見積もり・工事が必要になることがある | 契約確認・会社比較・切替手続きが中心 |
都市ガスが利用でき、工事費用を含めてもメリットがあると判断する家庭もあれば、現在のLPガス契約を見直したほうが現実的な家庭もあります。
まず「どちらが一般的に安いか」で決めるのではなく、自宅で実際に必要になる費用と今後の料金条件を比較することが大切です。
プロパンガス料金を見直したい場合はLSGへご相談ください
都市ガスへの変更を調べてみても、
「自宅の場合、本当に都市ガスへ変更できるのか分からない」
「工事をして都市ガスへ変えるべきか、今のプロパンガスを見直すべきか判断できない」
「現在のプロパンガス料金が高いのかだけ確認したい」
ということもあります。
LSGでは都市ガス工事を施工するのではなく、現在のプロパンガス料金・住宅・契約状況などを整理しながら、プロパンガスの見直しについて相談できる窓口として対応しています。
都市ガスへの変更が難しい場合でも、戸建て住宅など一定の条件を満たせば、別のプロパンガス会社を比較できる可能性があります。
まず現在の料金を確認したい場合は、「プロパンガスの料金表の見方|基本料金・従量料金・設備料金をわかりやすく解説」や「プロパンガスの平均価格はいくら?地域別データと自宅の料金を比較する方法」も参考にしてください。
プロパンガスから都市ガスへの切り替えでよくある質問
自宅の前に都市ガス管があれば必ず切り替えられますか?
必ずとは限りません。
前面道路に利用できるガス管があっても、道路内のほかの埋設物、引込ルート、敷地条件などによって工事できない場合があります。
住所をもとに導管事業者へ確認し、必要に応じて現地調査を受けましょう。
プロパンガスから都市ガスへの変更には工事が必要ですか?
一般的には、都市ガス導管から敷地への引き込み、宅地内の配管、ガス機器などについて確認や工事が必要になります。
実際にどこまで工事が必要になるかは住宅ごとに異なります。
給湯器やガスコンロはそのまま使えますか?
機器によって異なります。
プロパンガスと都市ガスではガスの種類が異なるため、そのまま使用できるとは限りません。
部品交換で対応できる機器もあれば、対応部品がなく都市ガス用機器への交換が必要になる場合もあります。
都市ガスにすれば必ずガス料金は安くなりますか?
必ず安くなるとはいえません。
現在のLPガス料金、都市ガスの料金プラン、使用量、工事費用、機器交換費用などによって結果は変わります。
月々の料金だけではなく、切り替えに必要な初期費用も含めて比較しましょう。
都市ガスに変更できない場合でもプロパンガス料金は見直せますか?
はい。住宅や契約条件によっては、現在のプロパンガス料金を確認したり、別のLPガス会社と条件を比較したりできる可能性があります。
ただし、賃貸・集合住宅・設備契約などによって変更可否は異なるため、最初に現在の契約状況を確認してください。
まとめ|都市ガスへの切り替えは導管・工事・費用・現在の契約を確認して判断しよう
プロパンガスから都市ガスへ変更できるかどうかは、単に「自宅が都市ガスの供給エリアに入っているか」だけでは判断できません。
確認したいポイントは、
- 都市ガスの供給区域か
- 近くまで利用できる導管が来ているか
- 敷地へガス管を引き込めるか
- 宅地内・建物内の配管工事が可能か
- 現在のガス機器を都市ガス用に対応できるか
- 現在のプロパンガス契約・設備に確認事項がないか
- 工事費用を含めて変更するメリットがあるか
です。
供給区域内でも必ず都市ガスへ切り替えられるとは限らないため、対象地域の都市ガス事業者・一般ガス導管事業者などへ確認し、現地条件と見積もりを確認しましょう。
また、都市ガスへの変更が難しい場合でも、現在のプロパンガス料金や契約を見直す方法はあります。
「都市ガスへ変えるか」「プロパンガス会社を見直すか」を最初から決めるのではなく、自宅の条件と費用を確認したうえで判断することが大切です。
都市ガスへの変更か、プロパンガスの見直しか迷ったときは
都市ガスへの切り替え条件を確認しても、「工事をして変更するべきか分からない」「現在のプロパンガス料金を見直す方法も知りたい」ということがあります。
LSGでは、無理にガス会社の変更を勧めるのではなく、現在の料金・住宅・契約状況などを整理しながら、プロパンガス料金の見直しや切替についてご相談いただけます。
都市ガスへの変更が難しかった場合や、まず現在のプロパンガス料金を確認したい段階でもご相談いただけます。
都市ガスへの変更を考える前に、プロパンガスと都市ガスの違いや都市ガス会社の切替の仕組みも確認しておくと、選択肢を整理しやすくなります。

