プロパンガス会社の変更手続きを進めると、現在契約しているガス会社から連絡が入り、
「料金を下げます」
「今のまま使っていただけませんか?」
「新しい会社と同じくらいの料金にできます」
などと提案されることがあります。
これまで利用してきた会社から料金の見直しを提案されると、
「安くなるなら、切替をやめたほうがいいのかな?」
と迷う方もいるでしょう。
こうした提案自体を一律に問題と考える必要はありません。
ただし、その場で切替を取りやめたり、口頭で提示された新しい料金だけを見て判断したりするのは避けたほうがよいでしょう。
大切なのは、
- 現在の契約条件
- 現在の会社から新たに提示された条件
- 変更予定の会社の条件
を同じ基準で並べて比較することです。
この記事では、プロパンガス会社の切替時に現在の会社から値下げや継続利用を提案された場合に、何を確認して判断すればよいのかを順番に解説します。
プロパンガス会社を変更すると引き止められることはある?
プロパンガス会社の変更を進めた際に、現在の会社から連絡が入り、継続利用について話をされる場合があります。
たとえば、
- 切替理由を確認される
- 現在の料金について説明を受ける
- 新しい料金を提案される
- 契約内容や設備について説明される
- 引き続き利用してほしいと提案される
といったケースです。
ただし、プロパンガス会社を変更すれば必ず引き止められるわけではありません。
現在の会社の対応や契約状況などによって異なります。
また、「値下げを提案された=問題のある行為」と判断する必要もありません。
重要なのは、提案を受けたときに感情的に決めるのではなく、変更前後の条件を整理することです。
プロパンガス会社を変更する基本的な手続きについては、「プロパンガス会社を変更する流れ|切替手続きと確認ポイント」で詳しく解説しています。
引き止められたときはその場で決めず条件を整理する

現在のガス会社から新しい条件を提示された場合は、まず3つの条件を分けて考えましょう。
① これまで利用していた条件
現在までの基本料金・従量料金・契約内容などを確認します。
② 現在の会社から再提案された条件
値下げ後の料金、適用開始日、料金改定条件などを確認します。
③ 新しいガス会社の条件
申込み済みの料金、契約条件、設備条件などを確認します。
この3つを混同しないことが大切です。
特に、現在の会社から「新しい会社と同じ金額にします」と言われた場合でも、料金だけが同じなのか、契約条件まで同じなのかは別の話です。
そのため、次のような項目を確認します。
- 基本料金
- 従量料金
- 設備料金等
- 新料金の適用開始日
- 料金改定についての考え方
- 契約期間
- 解約条件
- 設備に関する契約
「今の会社か新しい会社か」という二択で考える前に、それぞれの条件を整理するのがポイントです。
「料金を下げます」と言われたときに確認したいこと

引き止めの場面で特に迷いやすいのが、現在の会社から値下げを提案されたときです。
値下げそのものに問題があるわけではありません。
ただし、「○円にします」という数字だけでは判断材料として十分とはいえません。
変更後の基本料金・従量料金を確認する
まず、新しく提示された料金を確認します。
従量料金だけでなく、基本料金やその他の料金項目も確認しましょう。
たとえば従量料金が下がっていても、ほかの料金条件まで含めて比較しなければ、毎月の負担がどの程度変わるのか分かりません。
料金表の詳しい確認方法については、「プロパンガスの料金表の見方|基本料金・従量料金・設備料金をわかりやすく解説」も参考にしてください。
いつから適用されるのか確認する
新しく提示された料金が、いつから適用されるのかも確認しましょう。
「来月からなのか」「次回検針分からなのか」など、実際の適用開始時期を確認しておくと認識違いを防ぎやすくなります。
適用条件を確認する
提示された料金に条件がある場合は、その内容も確認します。
たとえば、特定の契約条件や設備条件などと組み合わされていないか、書面で確認しておくと安心です。
今後の料金改定について確認する
もう一つ確認したいのが、今後料金が変更される場合の考え方です。
現在の会社から料金を下げてもらったからといって、将来も必ず同じ料金が続くとは限りません。
一方で、必ず後から値上げされるという意味でもありません。
確認したいのは、
- 料金改定が行われる場合の考え方
- 料金変更時の通知方法
- 変更後の料金をどこで確認できるのか
などです。
「今回だけ○円にします」という話だけでなく、今後も含めてどのような料金契約になるのかを確認しましょう。
今の会社と新しい会社は同じ条件で比較する

現在の会社から値下げ提案を受けたら、次のような表を使って条件を並べると分かりやすくなります。
| 比較項目 | 現在会社の再提案 | 新しい会社 |
|---|---|---|
| 基本料金 | 確認して記入 | 確認して記入 |
| 従量料金 | 確認して記入 | 確認して記入 |
| 設備料金等 | 確認 | 確認 |
| 適用開始日 | 確認 | 確認 |
| 料金改定条件 | 確認 | 確認 |
| 契約期間 | 確認 | 確認 |
| 解約条件 | 確認 | 確認 |
| 設備関係 | 所有・貸与・契約を確認 | 所有・貸与・契約を確認 |
| 問い合わせ対応 | 確認 | 確認 |
料金比較では、できるだけ同じガス使用量を基準にしましょう。
たとえば、現在会社の再提案は10m³使用時、新会社は5m³使用時というように条件が違えば、月額だけを比較しても正確な判断ができません。
同じ使用量・同じ料金項目・同じ契約条件に近づけて比較することが大切です。
引き止め条件は口頭だけでなく書面で確認する
現在のガス会社から電話で、
「これからは○○円にします」
「新しい会社より安くします」
と言われることもあるでしょう。
その場合でも、できるだけ口頭説明だけで判断せず、書面や確認できる資料を求めることをおすすめします。
料金表を確認する
まず、新しい基本料金や従量料金が分かる料金表などを確認します。
電話で聞いた数字をメモするだけでなく、後から確認できる資料があると比較しやすくなります。
適用開始日と条件を確認する
料金表だけでなく、
- いつから新料金になるのか
- どの契約に適用されるのか
- 設備など別の条件が関係していないか
も確認します。
資料ややり取りを保存する
料金表、メール、SMS、書面などは保存しておきましょう。
後から請求内容を確認するときにも役立ちます。
これは相手を疑うためではなく、双方の認識違いを減らすためです。
値下げされたら切替をやめるべき?
現在の会社から値下げを提示された場合、
「それなら残ったほうが得なのでは?」
と考えるのは自然です。
ただし、すべてのケースで「残ったほうがよい」「予定どおり変更したほうがよい」と決めることはできません。
判断するときは、料金以外も含めます。
- 現在会社の再提案料金
- 新会社の料金
- 契約内容
- 料金改定の考え方
- 設備条件
- 解約条件
- 問い合わせ・保安対応
- 説明内容に納得できるか
などを整理しましょう。
現在の会社を継続する選択も、新しい会社へ切り替える選択もあり得ます。
「一番安い数字を提示した会社を選ぶ」ではなく、契約全体を見て自分が納得できるか判断することが重要です。
解約を引き止められた場合でも契約内容を確認する
現在の会社から継続利用を提案された際に、契約や解約条件について説明を受けることがあります。
その場合も、口頭説明だけで判断せず、現在の契約書を確認しましょう。
契約期間
現在の契約に期間の定めがある場合は、その内容を確認します。
すべてのLPガス契約に同じ契約期間があるわけではありません。
解約条件
解約時の手続きや費用について記載がある場合は確認します。
「ガス会社を変更する=必ず違約金がかかる」という意味ではありません。
個別の契約内容によって異なります。
設備に関する条件
給湯器や配管などについて契約がある場合は、解約時の扱いも確認します。
現在の会社から説明を受けた内容と契約書の記載を照らし合わせましょう。
必要な切替手続き
すでに新しい会社への申込みが進んでいる場合は、現在会社への連絡だけで手続きがすべて止まるとは限りません。
現在どの段階なのかを新しい会社にも確認する必要があります。
切替手続きの詳細は、「プロパンガス会社を変更する流れ|切替手続きと確認ポイント」も参考にしてください。
給湯器や配管など設備の話が出たときは確認する
引き止めの際に、
「この給湯器は当社の設備です」
「配管について契約があります」
「設備費用の確認が必要です」
などと説明される場合があります。
こうした話が出たら、まず事実関係を確認しましょう。
- 設備の所有者は誰か
- 貸与契約があるか
- 設備について別途契約書があるか
- 解約時にどのような扱いになるのか
- 費用がある場合、その根拠は何か
などを確認します。
「設備があるから絶対に変更できない」「必ず設備費を払わなければならない」と自己判断しないことが大切です。
契約書面や設備関係の資料を確認してください。
設備を含む切替トラブルの予防については、「プロパンガス切替のトラブルを避ける方法|変更前後に確認したい注意点を解説」で詳しく説明しています。
何度も電話や訪問がある場合はどう対応する?
一度の料金提案や契約説明ではなく、何度も電話や訪問が続き、対応に困ることもあるかもしれません。
まず、自分の意思が決まっている場合は、曖昧にせず伝えましょう。
たとえば、
「今回は切替を進めます」
「条件は確認しましたが、現在の判断を変更する予定はありません」
「今後の営業連絡は必要ありません」
など、意思を具体的に伝えます。
そのうえで、
- 電話があった日時
- 訪問日時
- 担当者名
- 伝えた内容
- 相手から説明された内容
を記録しておくと状況を整理しやすくなります。
必要以上にその場で議論を続ける必要はありません。
契約や勧誘の方法について困っている場合は、地域の消費生活センターなど、公的な相談窓口を利用する方法もあります。
特に「断ったのに何度も営業が続く」という場面については、次の記事「プロパンガス会社を断ったのに何度も来る場合は?再勧誘・訪問への対処法」で詳しく扱います。
切替手続きを止める前に新しい会社にも確認する
現在の会社から好条件を提示され、
「やっぱり今の会社を続けよう」
と思う場合もあるでしょう。
その判断自体に問題はありません。
ただし、すでに新しい会社への申込みや切替手続きが進んでいる場合は、現在会社に「残ります」と伝えるだけで終わらせないことが大切です。
現在どこまで手続きが進んでいるか確認する
新しい会社へ、
- 申込みだけの段階なのか
- 契約が成立しているのか
- 現在会社への連絡が行われているのか
- 切替日が決まっているのか
を確認します。
申込み取消・契約解除の条件を確認する
新しい会社との契約を取りやめる場合に、どのような手続きが必要なのか確認します。
申込方法や契約状況によって対応は異なる可能性があります。
「連絡しなければ自動的にキャンセルされるだろう」と自己判断するのは避けましょう。
切替予定日を確認する
すでに設備作業や供給開始日が設定されている場合もあります。
変更を取りやめるなら、できるだけ早めに新しい会社へ意思を伝え、必要な手続きを確認してください。
プロパンガス会社から引き止められたときのチェックリスト

現在の会社から値下げや継続利用を提案されたときは、次の項目を確認してから判断しましょう。
プロパンガス引き止め時チェックリスト
□ 現在までの料金を確認した
□ 現在会社から再提案された料金を書面で確認した
□ 新しいガス会社の料金条件を確認した
□ 再提案料金の適用開始日を確認した
□ 今後の料金改定条件を確認した
□ 現在会社と新会社の契約期間を確認した
□ 解約条件を確認した
□ 給湯器・配管など設備契約を確認した
□ 新しい会社の切替手続きがどこまで進んでいるか確認した
□ 料金表・メール・契約書などを保存した
□ 料金だけでなく対応や契約条件まで比較した
一つずつ確認すると、「どちらの会社にするべきか」という感覚的な迷いを、具体的な比較に変えやすくなります。
プロパンガス会社の引き止めについてよくある質問
ガス会社を変更すると必ず引き止められますか?
必ずではありません。
現在の会社や契約状況などによって対応は異なります。
料金の見直しや継続利用の提案を受ける場合もありますが、特に連絡がなく切替手続きが進む場合もあります。
今より安くすると言われたら残った方がいいですか?
料金だけでは判断できません。
現在会社の再提案と新会社について、基本料金・従量料金・契約・設備・料金改定条件などを同じ基準で比較しましょう。
そのうえで、自分が納得できる条件を選ぶことが大切です。
口頭で料金を下げると言われました
できれば料金表やメールなど、後から条件を確認できる形でもらうことをおすすめします。
特に新料金、適用開始日、今後の料金改定などを確認しましょう。
新会社への申込み後でも変更をやめられますか?
契約・申込み方法や、現在どこまで手続きが進んでいるのかによって対応が異なります。
まず新しいガス会社へ連絡し、現在の契約状況と必要な取消・解除手続きを確認してください。
何度も電話が来る場合はどうすればいいですか?
自分の意思が決まっている場合は、その内容を明確に伝えましょう。
その後も対応に困るほど連絡が続く場合は、日時や担当者、やり取りを記録しておくと状況を整理しやすくなります。
契約や勧誘について不安がある場合は、消費生活センターなど公的な相談窓口を利用する方法もあります。
まとめ|引き止められても料金だけで決めず条件を比較しよう
プロパンガス会社を変更するときに現在の会社から値下げや継続利用を提案されても、それだけで良い・悪いを判断する必要はありません。
重要なのは、
① これまでの契約条件
② 現在会社から提示された新しい条件
③ 新しいガス会社の条件
を同じ基準で比較することです。
特に、
- 料金
- 料金改定条件
- 契約期間
- 解約条件
- 設備条件
- 問い合わせ・保安対応
まで確認しておきましょう。
現在の会社に残ることも、新しい会社へ変更することも選択肢です。
「今だけ安い数字を提示されたから」ではなく、書面で条件を確認し、自分が納得できる契約を選ぶことを優先してください。
現在の料金と提案された条件を整理してから判断したい方へ
「今のガス会社から値下げを提案された」「新しい会社とどちらを選べばよいか分からない」「料金だけでなく契約や設備条件も比較したい」という場合もあります。
LSGでは、無理に切替を勧めるのではなく、現在の料金・再提案された条件・新しい会社の条件を整理しながら、プロパンガスの見直しについてご相談いただけます。
まだどちらにするか決めていない段階でも、分かる範囲からご相談ください。
引き止めを受けたときは、切替トラブルを避ける確認ポイントや、もともとのプロパンガス会社変更の流れに戻って、書面で条件を比較することが大切です。

