「プロパンガス会社を変更したいけれど、何から始めればいい?」
「今のガス会社には自分で解約の連絡をするの?」
「委任状を書いたあと、実際にはどのように切り替わる?」
戸建て住宅でプロパンガス会社の変更を考え始めると、料金の比較だけでなく、現在の契約確認、委任状、設備の撤去・交換、切替日など、分かりにくい手続きがいくつも出てきます。
プロパンガス会社の変更は、基本的に「現在の契約を確認する → 新しい会社を比較する → 契約条件を確認する → 必要書類を記入する → 新旧会社で切替日や設備を調整する → 新会社から供給開始」という順番で進みます。
この記事では、持ち家の戸建て住宅を主な対象として、プロパンガス会社を変更するときの手続きと流れを、実際に行う順番に沿って解説します。
この記事で分かること
- プロパンガス会社を変更するときの基本的な流れ
- 現在のガス会社へ自分で解約連絡する必要があるか
- 委任状がどのような場面で使われるか
- 切替までにどの程度の期間をみておくか
- ボンベ・ガスメーターなどの設備がどうなるか
- 変更前に料金以外で確認したい条件
プロパンガス会社を変更する手続きの流れ

最初に、プロパンガス会社を変更するときの全体像を確認しておきましょう。
- 現在のガス料金・契約内容を確認する
- 変更先のプロパンガス会社を比較する
- 料金・契約・設備条件を確認する
- 新しい会社と契約し、委任状など必要書類を記入する
- 現在のガス会社へ切替の意思を伝える
- 新旧のガス会社で設備と切替日を調整する
- 必要な設備作業と安全確認を行う
- 新しいガス会社から供給を開始する
- 切替後の最初の請求書を確認する
まず現在の料金・契約・設備を確認してから比較すると、新しい会社の提示条件が本当に自宅に合っているか判断しやすくなります。
変更を急ぐ前に、まず現在の料金と契約内容を把握することが大切です。今の条件が分からないままでは、新しい会社から安い料金を提示されても、本当に条件が良くなるのか比較できません。
「そもそも自宅はプロパンガス会社を変更できるのか」から確認したい場合は、プロパンガス会社は変更できる?切替の仕組み・流れ・注意点も参考にしてください。
STEP1|現在のプロパンガス料金と契約内容を確認する
プロパンガス会社の変更を考えたら、最初に現在の契約状況を整理します。
請求書・検針票・Web明細を確認する
まず、直近の請求書や検針票、Web明細などを用意してください。確認したいのは、主に次の項目です。
- 現在契約しているガス会社
- 基本料金
- 従量料金・従量単価
- 設備料金などの表示
- ガス使用量
- 請求総額
「毎月いくら払っているか」だけではなく、基本料金・従量料金・設備料金などに分けて確認すると、他社と比較しやすくなります。
請求書の見方が分からない場合は、プロパンガスの料金表の見方|基本料金・従量料金・設備料金で先に整理しておくと分かりやすいでしょう。
契約書で解約条件と設備の扱いを確認する
料金を確認したら、現在のLPガス販売契約に関する書面も確認します。
- 契約期間
- 解約に関する条件
- 解約時の費用に関する記載
- 設備の所有関係
- 設備の設置・変更・撤去に関する記載
- 費用負担に関する記載
プロパンガス会社を変更すると、すべての家庭で必ず解約金や設備費用が発生するわけではありません。実際の条件は契約によって異なるため、自宅で締結している契約内容を確認してください。
変更できないケースや設備契約との関係を先に知りたい場合は、プロパンガス会社はなぜ変更できる?仕組みと変更できないケースも参考になります。
STEP2|変更先のプロパンガス会社を料金だけで決めない

現在の料金と契約内容を把握したら、新しいプロパンガス会社を比較します。
この段階で特に注意したいのは、「1m³あたり○○円」という従量単価だけで変更先を決めないことです。
比較するときは、次の項目を同じ条件で見てください。
| 比較する項目 | 確認したい内容 |
|---|---|
| 基本料金 | 毎月固定でかかる金額 |
| 従量料金 | 使用量に応じた料金・単価 |
| 設備料金 | 該当する設備料金などの有無 |
| 料金改定 | 今後どのような場合に料金が変わるか |
| 契約条件 | 契約期間・解約条件など |
| 設備 | 所有関係・交換・費用負担など |
| 保安対応 | 点検・緊急時の対応体制 |
| 問い合わせ | 料金やトラブル時の連絡先 |
「今の料金がそもそも高いのか分からない」という場合は、変更先を探す前に、現在の料金と使用量を整理することをおすすめします。
現在のガス会社・料金・使用量・住宅状況などから、切替を検討できる状況か、どの条件を比較すればよいか整理します。
まだ変更すると決めていない段階でも構いません。
STEP3|新しいガス会社と契約する前に条件を書面で確認する
候補となる会社が見つかっても、口頭で「今より安くなります」と説明されたことだけで契約を決めないようにしましょう。
契約前には、少なくとも次の内容を料金表や契約書面などで確認します。
- 契約開始時の基本料金
- 従量料金・従量単価
- 設備料金など
- 料金改定の考え方
- 料金改定時の通知方法
- 契約期間
- 解約条件
- 設備の所有・交換・費用負担
契約時に受け取った料金表や書面は、切替後の請求内容を確認するときにも使います。捨てずに保管しておきましょう。
ポイント:「現在より何円安いか」だけではなく、「その料金がどの条件で適用されるのか」「今後料金が変わる場合はどのように通知されるのか」まで確認すると、切替後の行き違いを避けやすくなります。
STEP4|委任状を書いたあと、プロパンガスの切替手続きはどう進む?

プロパンガス会社の変更で特に分かりにくいのが、新しい会社を決めたあとの委任状と解約手続きです。
委任状は何のために使う?
戸建て住宅の切替実務では、新しいプロパンガス会社が用意した委任状などに契約者が必要事項を記入し、新しい会社が窓口となって現在の販売事業者との調整を進めるケースがあります。
委任状には、事業者によって異なりますが、住所、契約者氏名、現在のガス会社、連絡先、切替や契約解除に関する委任内容、署名などを記入することがあります。
今のガス会社へ自分で解約電話をする必要はある?
契約を終了する意思を持つのは契約者本人です。一方、実際の切替では、委任状などによって新しい販売事業者が現在の販売事業者へ切替の意思を伝え、設備撤去や切替日などを調整するケースがあります。
新しいガス会社へ「現在の会社への連絡は誰が行うのか」「自分から別途連絡が必要か」を確認してから進めると、手続きの行き違いを避けやすくなります。
新旧の販売事業者間では、契約解除の確認、料金等の精算、設備の所有関係、旧設備の撤去方法、切替日などについて必要な調整が行われます。
現在の会社から引き止めや料金の再提案を受けることもある
切替の通知後、現在のガス会社から契約者へ連絡が入り、解約意思の確認や料金の見直しを提案される場合があります。
値下げを提示された場合は、その金額だけで判断せず、適用開始日、料金改定条件、契約条件、設備の扱いまで確認し、新しい会社の条件と比較しましょう。
プロパンガス会社を変更すると引き止められる?切替時の対応と注意点も参考にしてください。
プロパンガス会社の変更には何日かかる?「一週間」の考え方
現在の会社へ切替の意思が伝わったからといって、その日のうちに現在の販売事業者所有の設備を新しい会社が自由に撤去できるわけではありません。
液石法関係のルールでは、契約解除の申し出後、旧販売事業者所有の供給設備を新販売事業者が撤去する場合について「相当期間」という考え方があり、その運用・解釈では原則として一週間が一つの基準とされています。
- 「申し込んだ日から必ず7日後に切り替わる」という意味ではない
- 現在の会社へ解除の意思が伝わった時点などによって日程は変わる
- 料金精算、設備撤去、新旧会社間の調整に必要な期間として考える
- 実際の切替日は新しいガス会社へ確認する
契約解除の通知時点、設備の状況、新旧会社の調整などによって実際の日程は変わります。切替予定日は新しい会社へ確認してください。
実務では通知到達後に一定の日数を空けて切替日を調整することがありますが、日付の数え方や実際の日程は事業者や設備状況によって異なります。
STEP5|切替日の設備撤去・交換と供給開始

切替日が決まったら、現在の会社の供給設備と、新しい会社の設備をどのように切り替えるか調整します。
ボンベやガスメーターはどうなる?
現在の販売事業者が所有しているLPガス容器、ガスメーター、調整器などの供給設備は、切替時に撤去・交換が必要になる場合があります。
旧販売事業者自身が撤去する場合もあれば、新旧の販売事業者で調整したうえで切替作業を行う場合もあります。どの設備を誰が扱うかは、設備の所有関係や各事業者の調整によって異なります。
切替当日は一時的にガスが使えないことがある
旧設備の撤去、新設備の設置、必要な安全確認などの作業中は、一時的にガスを使用できない時間が生じる可能性があります。
切替日が決まったら、新しい会社へ「立ち会いが必要か」「何時ごろ作業するか」「ガスを使用できない時間があるか」を確認しておきましょう。
利用者自身で設備を取り外さない
会社を変更することが決まっても、利用者自身でボンベを移動したり、ガスメーター、調整器、配管などを取り外したりしないでください。
LPガス設備は利用者自身で触らないでください。
設備の設置・撤去には、安全上の知識や法令に沿った作業が必要です。ボンベ・メーター・調整器・配管などは、販売事業者など専門側の案内に従ってください。
プロパンガス会社を変更したあとは最初の請求書を確認する
新しいプロパンガス会社から供給が始まったら、手続き完了で終わりにせず、最初の請求書やWeb明細を確認してください。
- 基本料金
- 従量料金・従量単価
- 設備料金など
- ガス使用量
- その他の請求項目
- 請求総額
契約前に受け取った料金表と実際の請求内容を比較し、説明された条件になっているか確認します。分からない項目や説明と違うように感じる部分があれば、新しい販売事業者へ早めに確認しましょう。
プロパンガス会社の変更でよくある質問
プロパンガス会社を変更するときは委任状が必ず必要ですか?
すべての販売事業者で必ず同じ形式の委任状を使用するとは限りません。実務では、新しい販売事業者が契約者から切替に関する手続きを委任されたことを確認するため、委任状などを使用するケースがあります。必要書類は変更先の会社へ確認してください。
今のガス会社には自分で解約連絡をする必要がありますか?
新しい販売事業者が委任状などを使って現在の会社へ連絡し、設備や日程を調整するケースがあります。契約者から別途連絡が必要かどうかは、新しい会社へ確認してから進めてください。
プロパンガス会社の変更は何日くらいで終わりますか?
一律の日数では決まりません。契約解除の意思が現在の会社へ伝わる時点、料金精算、設備撤去、各社の日程などによって異なります。「相当期間」の運用・解釈として原則一週間が一つの基準とされていますが、実際の切替予定日は新しい会社へ確認してください。
ガス会社を変更するとボンベやメーターも変わりますか?
設備の所有関係や設置状況によって異なります。現在の販売事業者が所有する供給設備については、切替時に撤去・交換が必要になる場合があります。
解約金や設備費用は必ず発生しますか?
必ずではありません。現在の契約内容、設備の所有関係、契約時期などによって異なります。変更前に契約書面を確認してください。
賃貸住宅でもプロパンガス会社を変更できますか?
賃貸住宅、特に集合住宅では、オーナーや管理会社などが建物単位でLPガス販売事業者を選定していることがあり、入居者個人の判断だけでは変更できないケースがあります。この記事は持ち家の戸建て住宅を主な対象としています。
賃貸でプロパンガス会社は変更できる?入居者が確認したいことも参考にしてください。
プロパンガス会社を変更する前に確認しておきたい3つのこと
最後に、切替手続きを始める前に次の3点を確認しておきましょう。
- 今の料金と使用量を把握しているか
- 現在の契約・設備条件を確認したか
- 新しい会社の料金だけでなく契約後の条件まで比較したか
現在の契約と変更後の条件を比べて、自宅にとって本当に変更する意味があるかを確認してから手続きを進めましょう。
戸建て住宅での見直し方をもう少し広く確認したい場合は、戸建てでプロパンガス会社を見直すには?変更前に確認したいポイントも参考にしてください。
実際に相談する前に何を用意すればよいかは、プロパンガスの切替相談前に確認することで整理しています。
契約や切替時のトラブルを避けたい場合は、プロパンガス切替のトラブルを避ける方法もあわせて確認してください。
まとめ|プロパンガス会社の変更は「契約確認→比較→委任・調整→供給開始」の順で進める
プロパンガス会社を変更するときは、安い会社を見つけて申し込むだけではありません。
現在の料金・契約を確認する → 新しい会社を比較する → 契約条件と設備を確認する → 必要書類を記入する → 現在の会社へ切替を通知する → 設備と日程を調整する → 切替作業・安全確認 → 新しい会社から供給開始という流れで進めるのが基本です。
特に、委任状を書いたあとの連絡方法、設備の所有関係、切替日、契約後の料金条件は、変更前に確認しておきたいポイントです。
現在の料金や契約内容を確認しても、「本当に変更した方がよいのか」「どの条件を比較すればよいのか」「この契約のまま手続きを進めて問題ないか」と判断に迷う場合は、切替を決める前に相談する方法もあります。



現在の料金・契約・住宅状況などを確認しながら、切替する意味があるか、どの条件を比較すればよいか整理できます。
「まだ会社を変更すると決めていない」という段階でもご相談いただけます。

