いまガス漏れ警報器が鳴っている場合は、警報を無視せず、まず安全を確保してください。
- 火気を使用しない
- ライター・マッチ・たばこを近づけない
- ガス機器を再点火しない
- ガス臭がある場合は照明・換気扇などの電気スイッチをONにもOFFにも操作しない
- 漏れている場所を自分で探さない
- 警報器・配管・ガス機器を分解しない
- 安全な場所へ移動し、契約しているガス会社等の緊急窓口へ連絡する
ガス臭がある場合は、原因確認より安全確保とガス会社への連絡を優先してください。
ガス漏れ警報器は、ガスが漏れたときに可燃性ガスを検知し、警報音などで異常を知らせるための安全設備です。
ただし、プロパンガスと都市ガスではガスの性質が異なるため、使用する警報器や適切な設置位置も異なります。
また、ガス漏れ警報器には交換期限があり、建物の種類やガス種、設備条件によって設置義務の考え方も異なります。
この記事では、いま警報器が鳴っている場合の安全な対応を最初に確認したうえで、プロパンガス・都市ガスの警報器の違い、設置位置、設置義務、交換期限、賃貸住宅や集合住宅での交換方法まで順番に解説します。
ガス漏れ警報器が鳴ったら、まず安全を確保してください

ガス漏れ警報器が鳴ったときは、警報音を止めることより安全確認を優先してください。
ガス臭がする場合は、火気を使用せず、ガスコンロや給湯器などを再点火しないでください。
照明や換気扇などの電気スイッチも、ガス臭がする場所ではONにもOFFにも操作しないでください。
また、警報器が鳴った原因を突き止めるために、配管やホースを触ったり、機器を分解したり、漏れている場所を自分で探したりしないでください。
安全な場所へ移動したうえで、契約しているガス会社・プロパンガス販売事業者・供給エリアを担当するガス事業者等の緊急窓口へ連絡してください。
窓や戸については、室内でガス臭がする場合と屋外からガス臭が入ってくる場合で対応が異なることがあります。
ガス臭がある場合の詳しい対応については、ガス臭に特化した記事で解説しています。
ガス漏れ警報器とは?何を検知している?
ガス漏れ警報器は、空気中に漏れた可燃性ガスを検知し、一定の状態になると警報音などで異常を知らせる設備です。
家庭で使用する場合は、使用しているガスの種類に適合した警報器を選ぶ必要があります。
プロパンガスの場合
プロパンガス用のガス漏れ警報器は、プロパンガスの漏えいを検知するための製品です。
法令や公的資料では、プロパンガスを「LPガス」「液化石油ガス」と表記することがあります。
プロパンガス用ガス漏れ警報器には法令上の技術基準や検定制度が関係する製品があり、住宅へ設置する際は、プロパンガス販売事業者等がガス種や設備に合わせて適切な製品・設置位置を確認します。
都市ガスの場合
都市ガスでは、供給されているガス種に対応した都市ガス用警報器を使用します。
プロパンガス用と都市ガス用では検知対象や適切な設置位置が異なるため、警報器ならどれでも同じ場所へ設置できるわけではありません。
CO検知機能付きの複合型もあります
ガス漏れだけでなく、COを検知できる複合型警報器もあります。
ただし、CO警報はガス漏れとは原因や対応の考え方が異なります。COについては別記事で詳しく解説します。
プロパンガスと都市ガスでは警報器の位置が違う

ガス漏れ警報器の設置位置は、プロパンガスと都市ガスで大きく異なります。
プロパンガスの場合|低い位置に設置します
プロパンガスは空気より重く、漏れた場合は床付近など低い場所へたまりやすい性質があります。
そのため、プロパンガス用のガス漏れ警報器は、ガス機器周辺の低い位置へ設置するのが基本です。
ただし、具体的な床からの高さやガス機器との距離は、警報器の種類や設置条件によって確認が必要です。
自己判断で設置場所を変更せず、警報器の取扱説明書やプロパンガス販売事業者の案内を優先してください。
都市ガスの場合|高い位置に設置します
一般家庭で広く使用されている都市ガスは、プロパンガスとは異なり空気より軽いため、漏れた場合は室内の上方へ移動しやすい性質があります。
そのため、都市ガス用のガス漏れ警報器は、天井付近や壁の高い位置へ設置されます。
具体的な設置高さやガス機器からの距離は、警報器の製品仕様やガス事業者の基準を確認してください。
プロパンガス用警報器の設置位置を、そのまま都市ガス用警報器へ当てはめないでください。
プロパンガスのガス漏れ警報器は設置義務がある?
プロパンガスを使用しているからといって、すべての住宅が同じ条件でガス漏れ警報器の設置義務対象になるわけではありません。
法令上は「LPガス」「液化石油ガス」という名称が使われますが、ここでは読者向けに「プロパンガス」と表記します。
一般戸建住宅の場合
一般的な戸建住宅については、プロパンガスを使用しているすべての住宅にガス漏れ警報器が一律で義務付けられているわけではありません。
ただし、ガス漏れを早期に知るための安全設備として設置が推奨されています。
集合住宅の場合
プロパンガスを使用する共同住宅では、法令上ガス漏れ警報器の設置対象となるケースがあります。
ただし、建物、設備、燃焼器の設置状況などによって適用条件や例外があるため、入居者自身が外観だけで義務対象かどうかを判断するのは適切ではありません。
警報器が設置されていない、交換期限が切れている、以前あった警報器が取り外されているなど気になる点がある場合は、契約しているプロパンガス販売事業者や管理会社へ確認してください。
設置義務のある施設
プロパンガスでは、共同住宅のほか、飲食店などの業務用施設や地下室など、法令上ガス漏れ警報器の設置対象となる施設があります。
実際に義務対象となるかは施設・設備条件によって異なるため、プロパンガス販売事業者等へ確認してください。
義務対象外でも設置が推奨される場合があります
法令上の設置義務がないことと、警報器が不要であることは同じではありません。
ガス漏れを早期に知らせる安全設備として、一般住宅でもガス漏れ警報器の設置が推奨されています。
都市ガスのガス漏れ警報器は設置義務がある?
都市ガスを使用する一般家庭についても、全国すべての住宅でガス漏れ警報器が一律に義務化されているわけではありません。
一方で、建物や施設、設備の条件によって法令上ガス漏れ警報設備が必要となるケースがあります。
一般住宅については、都市ガス事業者が安全性向上のため設置を推奨している場合があります。
「マンションなら必ず義務」「戸建住宅なら不要」といった単純な区分では判断しないでください。
建物や設備条件、契約しているガス事業者の案内を確認しましょう。
ガス漏れ警報器の交換期限はいつ?

ガス漏れ警報器には、正常な検知性能を維持するための交換期限が設定されています。
最初に確認したいのは、警報器本体に表示されている「交換期限表示ラベル」です。
プロパンガスの場合
プロパンガス用ガス漏れ警報器では、5年を基本的な交換期限・交換目安として扱う製品があります。
ただし、実際に使用している警報器については、本体に記載されている交換期限表示を最優先してください。
期限が分からない場合は、契約しているプロパンガス販売事業者へ確認しましょう。
都市ガスの場合
都市ガス用の警報器でも5年を目安とする製品がありますが、現在は製品によって異なる交換期限が設定されている場合があります。
そのため、「都市ガス用警報器はすべて5年」と一律には判断できません。
次の情報を確認してください。
- 警報器本体の交換期限表示
- 本体ラベル
- 型式
- 取扱説明書
- 警報器の契約書類
交換期限が読めない、期限を過ぎている、いつ設置した警報器か分からない場合は、プロパンガス販売事業者、都市ガス事業者、警報器販売店、管理会社などへ相談してください。
集合住宅で期限切れの警報器が残ることがある理由

集合住宅では、警報器の交換時期が来ても、すぐにすべての住戸で交換作業が完了するとは限りません。
実務上、次のような事情によって交換が遅れることがあります。
- 入居者が日中不在
- 一人暮らしで訪問日時が合わない
- ガス会社や管理会社からの連絡を確認できていない
- 訪問日時の再調整が必要
- 入居者が変更された
- 管理会社との連絡や調整が必要
これは、入居者やガス会社のどちらかへ責任を求めるための話ではありません。
重要なのは、期限切れに気づいたあとに交換を完了させることです。
警報器本体の交換期限を確認し、期限が過ぎている場合は、管理会社や契約しているガス会社へ連絡して交換日を調整してください。
警報器を自分で取り外したり、市販品へ勝手に交換したりする前に、建物側の設備区分や契約内容を確認しましょう。
賃貸住宅の警報器は誰に交換を依頼すればいい?
賃貸住宅では、ガス漏れ警報器が誰の所有物・設備なのかによって交換の連絡先が異なる場合があります。
プロパンガスの場合
まず、契約しているプロパンガス販売事業者と管理会社のどちらが警報器を管理しているか確認してください。
警報器がプロパンガス販売事業者側の設備として設置されている場合は、販売事業者が交換を手配するケースがあります。
一方で、建物設備として管理会社や大家が管理している場合もあるため、契約内容や設備区分の確認が必要です。
都市ガスの場合
都市ガスでは、ガス事業者から購入・契約した警報器や、建物側で設置している警報器など、複数のケースがあります。
警報器本体、契約書類、管理会社からの案内などを確認し、分からない場合は管理会社または警報器の契約先へ問い合わせてください。
ガス漏れ警報器の費用は誰が負担する?
警報器の設置・交換費用について、全国共通で「必ずガス会社負担」「必ず入居者負担」と判断することはできません。
プロパンガスの場合
プロパンガス販売事業者側で警報器を設置・管理しているケースがありますが、費用負担は契約内容、所有区分、設備区分などによって異なります。
「プロパンガス会社なら必ず無料で交換してもらえる」とは判断しないでください。
交換前に、契約しているプロパンガス販売事業者または管理会社へ確認してください。
都市ガスの場合
都市ガス用の警報器では、購入、定額契約など複数の提供方法があります。
設置費や交換費を含むかどうかも、事業者や契約によって異なります。
利用中のガス事業者や警報器契約先の最新料金・契約条件を確認してください。
ガス漏れ警報器が何度も鳴る場合は?
ガス漏れ警報器が繰り返し鳴る場合は、「警報器が壊れているだけ」と決めつけないでください。
考えられるものには、次のようなものがあります。
- 実際のガス漏れ
- ガス機器周辺の異常
- 警報器本体の異常
- 交換期限の超過
- 設置環境の影響
- 製品固有の警報やお知らせ
何を知らせているかは、警報器の製品や機種によって異なります。
警報器を分解したり、ガスを意図的に発生させて作動確認したりするような危険な自己点検は行わないでください。
ガス臭がある場合は緊急対応を優先し、ガス臭がなくても警報が繰り返し鳴る場合は、契約しているガス会社や警報器販売店へ確認してください。
ガス漏れ警報器が鳴ったときにやってはいけないこと
ガス漏れ警報器が鳴っている場合は、次のような行動を避けてください。
- 警報を無視する
- ガス機器を何度も再点火する
- ライターやマッチを使う
- たばこを吸う
- ガス臭い場所で換気扇を操作する
- ガス臭い場所で照明スイッチを操作する
- 漏れている場所を自分で探す
- 配管や接続部を触る
- 警報器を分解する
- 警報器を自己修理する
- 警報器を覆う
- 原因が分からないまま警報器を取り外す
- 安全確認前にガスメーターを復帰する
警報を止めることより、安全を確保して専門の保安担当者へ確認してもらうことを優先してください。
COも検知する警報器の場合は?
ガス漏れ警報器の中には、ガス漏れだけでなくCOも検知できる複合型があります。
ただし、CO警報はガス漏れとは原因や対応の考え方が異なります。
COとは何か、CO警報が鳴った場合の対応などについては別記事で詳しく解説します。
ガス漏れ警報器についてよくある質問
ガス漏れ警報器が鳴ったら最初に何をすればいい?
警報を無視せず安全を確保してください。ガス臭がある場合は火気や電気スイッチの操作を避け、安全な場所から契約しているガス会社等の緊急窓口へ連絡してください。
プロパンガス警報器はどこに付いている?
プロパンガスは空気より重いため、プロパンガス用警報器は低い位置に設置するのが基本です。正確な位置は製品説明書やプロパンガス販売事業者の案内を確認してください。
都市ガス警報器はどこに付いている?
一般的な都市ガスは空気より軽いため、都市ガス用警報器は天井付近や壁の高い位置に設置されます。正確な位置は製品・設備ごとの基準を確認してください。
戸建住宅でも警報器は必要?
全国すべての一般戸建住宅で一律に設置義務があるわけではありませんが、ガス漏れを早期に知る安全設備として設置が推奨されています。
集合住宅では設置義務がある?
プロパンガスの共同住宅では法令上設置対象となるケースがあります。都市ガスでも建物や施設の条件によって設置義務がある場合があります。個別の適用はガス会社や管理会社へ確認してください。
交換期限は何年?
プロパンガス用警報器では5年を目安とするものがありますが、製品によって異なる場合があります。警報器本体の交換期限表示ラベルを最優先で確認してください。
期限切れだとどうなる?
交換期限を過ぎると、必要な検知性能を維持できない可能性があります。期限が過ぎている場合は、ガス会社、販売店、管理会社などへ交換について相談してください。
賃貸住宅では誰に連絡すればいい?
プロパンガス販売事業者、都市ガス事業者、警報器の契約先、管理会社などが候補です。警報器の所有区分や契約形態によって異なります。
交換費用は誰が払う?
契約内容、所有区分、設備区分によって異なります。ガス会社が必ず無料交換する、入居者が必ず負担する、と全国一律には判断できません。
警報器が何度も鳴る原因は?
ガス漏れ、ガス機器の異常、警報器本体、交換期限、設置環境など複数の可能性があります。分解して原因を調べず、ガス会社等へ確認してください。
CO警報器と同じもの?
同じとは限りません。ガス漏れだけを検知する製品と、CO検知機能も備えた複合型があります。COについては別記事で詳しく解説します。
まとめ|警報器の種類・位置・交換期限を確認しておきましょう
ガス漏れ警報器は、可燃性ガスの漏えいを早期に知らせるための重要な安全設備です。
- 警報器が鳴ったら、まず安全を確保する
- ガス臭がある場合は火気や電気スイッチを操作しない
- 漏れている場所を自分で探さない
- プロパンガスと都市ガスでは警報器の設置位置が異なる
- 設置義務はガス種・建物・設備等によって異なる
- 警報器本体の交換期限表示を確認する
- 集合住宅では交換未了になっていないか確認する
- 費用や交換手配は契約先・管理会社等へ確認する
- 警報器を分解・自己修理しない
特に集合住宅では、交換時期が来ても訪問日時が合わず、警報器の交換が完了していない場合があります。
本体の交換期限を確認し、期限切れや期限不明の場合は、プロパンガス販売事業者、都市ガス事業者、警報器販売店、管理会社などへ相談してください。
CO検知機能を備えた複合型について、CO警報の詳細は別記事で解説します。
実際にガス臭を感じる場合は、警報器の確認より先にガス臭いときの安全対応を優先してください。においがなく体調不良や燃焼不良が心配な場合は、一酸化炭素(CO)の危険性も確認しておくと安心です。
現在警報器が鳴っている・ガス臭がある場合は、LSGへの相談よりガスの緊急窓口を優先してください
契約しているガス会社・プロパンガス販売事業者・供給エリアを担当するガス事業者等へ連絡し、安全確認を受けてください。
LSGへの相談は、安全確認が済んだ後のガス警報器、ガス設備、プロパンガス、住宅設備などの非緊急相談に限定します。

